シネマ

面白いけどヤバエグい映画「ウルフ・オブ・ウォールストリート」

wolfofstreet

2013年 アメリカ/ドラマ 179分
監督 マーティン・スコセッシ/キャスト レオナルド・ディカプリオ、ジョナ・ヒル、マシュー・マコノヒー

あらすじ

実在の株式ブローカー、ジョーダン・ベルフォートの回想録を映画化した実録ドラマ。1980年代から1990年代のウォール街で、若くして大金を稼ぎ、その後証券詐欺の容疑で逮捕された彼の栄枯盛衰のドラマ
22歳でウォール街の投資銀行へ飛び込んだジョーダン・ベルフォート(レオナルド・ディカプリオ)。巧みな話術で人々の心を瞬く間につかみ、斬新なアイデアで業績を上げ、猛烈なスピードで成り上がっていく。そして26歳で証券会社を設立し、約49億円もの年収を得るまでに。富と名声を一気に手に入れ、「ウォール街のウルフ」という異名で呼ばれるようになった彼は、浪費の限りを尽くして創造を絶する転落・破滅へ進んでいく。

[シネマトゥデイ](http://www.cinematoday.jp/index.html)

感想

タイトル通り、ウォール街の狼となっていくジョーダン。証券や金だけにとどまらず、ドラック・セックス・☓☓☓ワードがてんこ盛り過ぎるくらい盛りだくさんと、教育上とてもじゃないけどオススメ出来ないエグい作品です。
あっ、「ロミオ&ジュリエットの・・・」「タイタニックの・・・」と思って見に行くと痛い目に!
現実とは思えないブラック過ぎる内容は、のめり込むか、ドン引きするかどちらかでしょう。当のジョーダン本人は、インタビューにて実際にあったこととほぼ認めているようですが。

何よりも、この映画で素晴らしいのはキャスト達の好演でしょう。
その中でも特に、ディカプリオの成り上がりから壊れゆくジョーダンの熱演は圧巻です。昔からほんと凄い演技だなと感心しますが、静かなイメージもあるディカプリオが熱いくらいにハチャメチャではっちゃける姿は新鮮かつのめり込みました。
マシュー・マコノヒーも短い出演時間の割に存在感あるし、他助演陣も印象を残しております。

3時間にも及ぶ長尺の映画ですが、トーク・ドラック・セックス・トーク・ドラック・セックス(笑)とテンポよく進んでいくので、あっと言う間です。
子供を寝かしつけ、夜10時に観始め、終わり気づいたら、もう1時かよ!・・・。
見終わった頃には、ちょっとした満足と達成感・不愉快な思いが残っていました。

この手の映画に馴染みの無い方、スコセッシって?という方は、不快に思い拒絶するかもしれません。
マネー・不正・ドラック・酒・セックスとブラック描写満載で狂気に満ちていますが、方の力を抜いて、楽しめるかたには満足できるかと思います。

浴びるほどの酒を飲み、手足が麻痺するほどのドラッグでトリップし、まっとうな方法では一生かかっても稼げないような大金を右から左に動かしていく姿は、サクセス・ストーリーなのか、バッドエンド・ストーリーなのか。
長尺で面白いが、人としては不愉快な堕落の極みです。

評価:★★★☆☆ 4.0/5

荒唐無稽なスパイアクション映画「キングスマン」

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2014年 イギリス/スパイアクション 129分
監督 マシュー・ボーン/キャスト  コリン・ファース、マイケル・ケイン、サミュエル・L・ジャクソン、マーク・ハミル

あらすじ

表向きは高級スーツ店だが実は世界最強のスパイ組織「キングスマン」の一員として活動しているハリー(コリン・ファース)。ある日、組織の一員が何者かに殺されてしまい、その代わりに新人をスカウトすることになる。ハリーは、かつて命を助けてもらった恩人の息子で、密かにその成長を見守っていたエグジーをキングスマンの候補生に抜擢する。一方その頃、頻発する科学者の失踪事件の首謀者ヴァレンタインが、前代未聞の人類抹殺計画を企てていた。

感想

昨今の“リアル”・シリアスを重視し、身体を駆使したスパイアクションが多い中、キングスマンはどこか懐かしさも溢れる古き良きスパイアクション映画です。
スパイといったら秘密道具!といった具合に、仕込み靴や、腕時計・万年筆など魅力的な武器が満載です。さらに、人類を抹殺しようとする悪の秘密基地(山)に悪の軍団(戦闘員)が登場し、スパイ映画はやっぱりコレコレ♪といったようにとても痛快です。また、たくさんのアクション(暴力)シーンが現れますが、人体が切断されようと、頭が吹っ飛ばされようと、ほとんど血が流れず、リアルとはかけ離れたタッチと音楽でその荒唐無稽さを盛り上げます。血やグロテスクが苦手な方でも、面白く・心地良く観れるのではないでしょうか。

もう教会の殺戮シーンなんて、パーリーですね。

スパイ=イギリス=紳士 といったイメージを背骨としながら、現代を舞台にテンポよくも往年の輝かしいスパイ映画をオマージュしたハイセンスさがあります、、、←ワクワク感、詰め過ぎじゃない。。

個人的にはスパイアクション映画としては、シリアスが好きなのですが、どこかチープさも売りであるような荒唐無稽なストーリー、アクションは嫌いじゃないです。
周りの方も非常に好まれている方が多いので、観ても損はありません。
続編:キングスマン2も作られることが決まっていますし、ハリーはどうなることでしょう。

評価:★★★☆☆ 3.8/5

ハゲアクション揃い踏み「ワイルド・スピード SKY MISSION」

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あらすじ

巨大な犯罪組織から恋人レティ(ミシェル・ロドリゲス)を取り戻したドミニク(ヴィン・ディーゼル)。ロサンゼルスへと戻った彼は、相棒のブライアン(ポール・ウォーカー)や妹のミア(ジョーダナ・ブリュースター)らと平穏な毎日を過ごしていた。
しかし、シーズン最凶ともいえる前作オーウェンの兄である元イギリス特殊部隊出身の暗殺者デッカード(ジェイソン・ステイサム)が復讐(ふくしゅう)を開始します。
一方、ミスター・ノーバディ(カート・ラッセル)と名乗る男が率いるアメリカ政府に属する特殊部隊は、ドミニクに対してジャカンディという男が率いる民間軍事組織によって捕えられたラムジーというハッカーの奪回を依頼します。
ラムジーが開発した『ゴッド・アイ』という監視プログラムは世界中のあらゆる情報機器よりデータを入手することでどんな人物が世界中のどこにいようとわずかな時間で発見することができる代物であり、ノーバディの提案はラムジーと『ゴッド・アイ』の奪還に成功したらそれを利用してのデッカード打倒に協力するというものでした。
ドミニクは依頼を了承しファミリーを守れるのか。

感想

ワイルドスピードに、ついに人気あるジェイソン・ステイサムがついに登場!と言わんばかりのステイサムくんの登場します。出演するきっかけもファンが悪役として出演熱望のNo,1だったとか。
さすがは特殊部隊出身。ここで出た、ここにも来るか、ここにも来るんでしょ!という行く先々でチームの面々を苦しめます。
やっぱりワイスピはハリウッド王道のアクション満載エンターテイメント作品です。テンポの良い音楽と迫力あるアクションは男性だけでなく、女性も楽しめる作品です。
いい意味で裏切りも無く、期待通りの作品です。

プライベートでも大の車好きであったポール・ウォーカーの遺作となってしまい、世界中のファンが悲しみに落ちてしまったものの、涙とともに追悼にふさわしい最高に楽しめる映画ではないでしょうか。
特に本作は、これまでのシリーズファンもニヤリと嬉しい要素が随所に見られ、観る価値の高い作品です。

ヴィン・ディーゼル、ドウェイン・ジョンソンといかつい面々にさらにステイサムを入れるの!?ハゲのアクション凄すぎ!もうどうなっちゃうの!!??主役がかすんでしまわない???と心配してましたが、いらぬ心配でした。
最後まで各々の持ち味をとても楽しむことができました。

評価:★★★★☆ 4.5/5

駄作。映画「アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン」

こんにちは。どーも、映画好きな父豆です。
先週末の土日、近くのゲオでは、アプリ利用で新作、準新作問わず全品100円という企画をやっていたので、ここぞとばかりに、見ていなかった映画を3本レンタルしました。
1本目が、「マッドマックス 怒りのデスロード
2本目が、「アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン
3本目が、「スターウォーズ フォースの覚醒」
という、メジャー級SF3本立てです。

前回記事のマッドマックス 怒りのデスロード:感想・レビューに続き、本記事ではアベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロンの感想・レビューとなります。

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2015年/アメリカ SFアクション
監督 ジョス・ウィードン 出演 ロバート・ダウニー・Jr クリス・エヴァンス スカーレット・ヨハンソン クリス・エムズワース ジェレミー・レナ― サミュエル・L・ジャクソン
アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』は、マーベル・スタジオが製作、ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズが配給するアメリカ合衆国のスーパーヒーロー映画です。

あらすじ

ロバート・ダウニー・Jr演じるアイアンマンをはじめキャプテン・アメリカやハルクなど、マーベルコミックスのヒーロー集合のアクション作品。
人類の危機的状況を何度も打破してきたアイアンマンことトニー・スターク(ロバート・ダウニー・Jr)は、平和維持システムとしての人工知能“ウルトロン”を誕生させる。人類抹殺の脅威から救うためヒーローたちが団結し戦う姿を描く。

興行成績はよかったようですが、正直ストーリーはイマイチです。マーベルの中でも主役を張れるキャラクター達が多いわけで、それをギュッと2時間10分程度にまとめてしまうとこんな感じか・・・と悲しくなりました。新キャラの登場や、ホークアイの家族、アベンジャーズの団らんにケンカ、前ふりもなくい湧いて出た泉と、あまりにも突飛過ぎて、点を集めてくっつけました!みたいな仕上がりに。
人類を守ると言いますが、そもそもの原因はアベンジャーズにあり、回避できた事故に世界が巻き込まれるというわけです。
また各々の心理描写はそっちのけで、要所要所のアクションでサービスするという始末。脚本としては不正解でしょう。
マーベルの映画はアベンジャーズより、「キャプテン・アメリカ」「マイティー・ソー」など、それぞれ単体の作品の方が面白いかと思います。

折角、MARVELが盛り上がっている昨今ですが、大人の権利問題などなど、作品としては惜しいところなど問題は山積みですね。アメコミ・ヒーロー・キャラクターものなだけにファンも多いわけで、期待を裏切ることはないようにしてほしいです。

評価 ★★★☆☆ 2.5/5

多くを語らない映画「マッドマックス 怒りのデスロード」:感想・レビュー

どーも、映画好きな父豆です。

こちらの記事の時から非常に気になっていた本作。ようやくレンタルし、妻と一緒に観てみました。結論としては、期待しすぎていたのか「まぁまぁ・・・」といった感触。

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2015年/オーストラリア SFアクション
監督 ジョージ・ミラー 主演 トム・ハーディー シャーリーズ・セロン
メル・ギブソンを一躍有名にした『マッドマックス』シリーズの第4作で、前作の「マッドマックス/サンダードーム」以来、27年ぶりとなります。

あらすじ

核兵器による大量殺戮戦争勃発後、資源が底をつき、食料、油、水を奪い合う荒廃した世界。生きる望みを失い荒野をさまようマックス(トム・ハーディ)は、砂漠を牛耳るイモータン・ジョー(ヒュー・キース・バーン)の一団に捕らわれ、深い傷を負ってしまう。そんな彼の前に、ジョーの配下の女戦士フュリオサ(シャーリーズ・セロン)、全身白塗りの謎の男、そしてジョーと敵対関係にあるグループが出現。マックスは彼らと手を組み、強大なジョーの勢力に戦いを挑む。

決して、悪くありません!面白く興味深いです・・・が、大好きとも言えませんでした。



  • なぜ前に括り付けるの?
  • みんな栄養不足でタフ過ぎない?
  • 水不足の時に美女が水浴びって、サービスショットなの?
  • 「俺の車だ!」って結局、取り返せないのね。
  • もう全員行き当たりばったりだね
  • 結局、マックスって何?
  • フュリオサとイモータン・ジョーの背景は?

正直、↑などと物語上の疑問はたっぷりありましたが、このカオスの映画にそこを追及するのはナンセンス。

普段セリフや説明によって意味や解決の糸口が語られることが多いですが、この映画は逆にセリフや説明を削った映画であり、多くを語ることのない作品です。
しかし、セリフのひと言や、表情で多くの意味を残し、不思議な後味となりました。
でも、全般通して各キャラクターの演技、セリフ、映像など非常に印象に残ったところは多い映画です。

サブタイトルの「怒りのデスロード(Fury Road)」ってのが前作のメル・ギブソン版キャラクターを引きずっているようで、非常に違和感を感じました。トム・ハーディ―は別ものでしょ。
マックスの繰り返す言動や、反復運動は精神疾患を患っているとしか思えません。
振り返るに荒廃したカオスな世界と、ストレス多き現代社会は一見かけ離れているにも限らず、まるでシンクロしているようにも思えます。
狂っている世界の中、決して特別とはいえない存在価値でもがき苦しみ、自分を取り戻していく姿には、現在の希望ともとらえられました。

評価 ★★★☆☆ 3.5/5

映画「エクソダス 神と王」感想・レビュー

こんにちは。どーも、映画好き父豆です。週末連休時の恒例の映画視聴のお時間です。
娘はそれぞれ、アンパンマンとキティちゃんをレンタルしましたが、今回の映画はこちらです。

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2014年/アメリカ SFアクション (160分)
監督 リドリー・スコット 主演 クリスチャン・ベイル

あらすじ

「グラディエーター」の巨匠リドリー・スコットが、旧約聖書の出エジプト記に登場する、モーゼの「十戒」をベースにしたアドベンチャー。紀元前のエジプトを舞台に、王家の養子として育てられた男モーゼ(クリスチャン・ベイル)が、エジプトで奴隷として働かされていたヘブライ人たちを救出し、紅海を渡ってカナンに向かう物語です。

終わってから気づきましたが、この映画160分近くあります。観ていて長いなーという苦痛の感じはなかったのですが、満足といった感じもなかったです。
もとももいわくつきの旧約聖書描かれるモーシェは奇跡の人(預言者)というより人間ですね。情熱にあふれていて、気まぐれで、自分本位で、多くの間違いも犯すという立派な人間です。
神の奇跡と人間の贖いへの男の苦悩を描いているものの、個人的には違和感を感じるなどなかなか合致しないところがありました。男の苦悩を描くならば、もっと心理描写を手抜きしないと良かったです。
どうしても、「10の災い」(血の川、蛙、ぶよ、あぶ、疫病、はれ物、雹、いなご、暗闇、最後の災い)と後半のラムセスの軍団がヘブライ人を追いかけるシーンに力が入っているように感じました。
チャールトン・ヘストンの「十戒」を幼少期に見ておりますが、海の割れるクライマックスシーンはいまだに覚えているものです。
でも、今回はそれまでで力切れなのか、海も引き潮みたいで、正直微妙です。
さらに、ラムセスが意固地になって単身突撃してきて、モーセ・ラムセスが対峙し津波にのみ込まれるという何とも哀れに。
しかし、二人とも神がかり的に助かる(そりゃ助からないと話合わないでしょうけど。)という可笑しさ。

ラムセスも暴君!というよりは、逆にエジプト王に見えない、人間臭さで、タイミング悪かったというか残念というか。
結果、人間の理性なのか信仰なのか、結局もやもやで終わりました。

評価 ★★★☆☆ 2.5/5

王道の気持ちよい娯楽映画「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー Vol.1」

こんにちは。どーも、映画好きな父豆です。

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2014年/アメリカ SFアクション
監督 ジェームズ・ガン 主演 クリス・プラット
マーベル・コミックの同名のスーパーヒーローを題材とし、マーベル・スタジオが製作、ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズが配給したアメリカ合衆国のスーパーヒーロー映画です。

あらすじ

自らスター・ロードと名乗るトレジャーハンターのピーター・クイル(クリス・プラット)。ピーターは無限の力を持つパワーストーンのオーブを入手するものの、その後逮捕され刑務所に入れられる。ピーターは天才メカニックのロケットら刑務所で出会った仲間と脱獄し、オーブの力で宇宙を滅亡させようとする強大な悪と戦うことになる。

公開当初はマーベルシリーズのキワモノかなと思っていましたが、各方面の映画レビューでは評価も低くなく、マーベルの知識ある・なし限らず楽しめました。
本作のガーディアンズ・オブ・ギャラクシーのメンバーたちは、犯罪歴のある落ちこぼれたち。前半はそのダメっぷりをコミカルに描きつつも、後半は巻き返し、スカッとするアクションです。異質な容姿であるものの、それぞれも根は優しく、素直なメンバーたちなので、なぜか身近に感じ感情移入してしまいます。
時間も2時間程度とある程度ストーリーがギュッと詰まってはいますが、口の悪いアライグマのロケットと木の精霊みたいなグルードはなぜ、そんなに絆が強いのかなど、各々のキャラクターたちのバックエンドも気になってしまうところです。

王道の娯楽映画

振り返ってみると、コメディあり、アクションあり、ほろっとするシーンありと、王道の娯楽映画です。ストーリー展開もテンポよくスムーズにサクサクすすみますので、笑ったり、ドキドキしたりと深く考えず純粋に楽しめました。
映画にとって音楽も重要な要素ですが、70年代感あれれるミュージックもノリのよい味を出しています。
アメリカで今ヒットした映画だけに続編の製作も決まっており、楽しみです。

評価 ★★★★☆ 4/5

右か左か。物議をかもす葛藤の戦争映画「アメリカンスナイパー」

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ドーモ。父豆です。戦争映画は好きなほうですが、その中でも1線を画す一本をご紹介します。

2014年/アメリカ 戦争・伝記
監督 クリント・イーストウッド 主演 ブラッドリー・クーパー

あらすじ

「アメリカン・スナイパー」はイラク戦争に4度にわたって遠征、アメリカ軍史上最多160人以上を射殺した伝説のスナイパー、クリス・カイルの半生を元に、残酷な戦場と幸せな家庭の狭間で精神が崩壊していく男の葛藤を描いた作品です。

「愛する家族から離れたくない」、「責務を全うし戦場で戦う友人や同志も守りたい」という矛盾を感じつつ、伝説と呼ばれること、自分をだまし冷静であろうすることに疲弊していく姿はなんとも苦しい気持ちになりました。
あたかもヒーローとして描いていくだけでなく、真逆の幻想に崩壊してゆくシナリオで描いているのは、上手いと言わざるをえまん。

本作は公開当初からアメリカで保守派、リベラル派など著名人、政治家まで巻き込む大論争が巻き起こっています。決して、戦争を美化・正当化するアメリカ万歳の映画ではありません。
実際、監督のクリント・イーストウッドはイラク戦争に反対もしています。
この映画は、観るものによっては、どちらともとれる描き方をしており、監督は単に目の前のアナウンスを鵜呑みに受け取るだけでなく、自分で考え、疑問視し、現実をしろうとしてほしかったのではないかと思います。

極力、身近な問題として感じてほしかったのか、映画におなじみの音楽も排除し、代わりに聞こえるのは、鼓動、呼吸、銃声といった描写で、
作戦や友軍のシーンなどは戦争映画によくあるものはなく、主人公クリスが何を見て、何をするのかということに限っている。

無関心であることが嘆く問題であり、右か左かと賛否両論を巻き起こすことも監督の狙いかもしれません。
映画界の伝説、巨匠クリント・イーストウッドこそ最高の狙撃手なのでしょう。

評価 ★★★★☆ 4/5